2011年3月10日木曜日

またしても危険な報道

今日の地方紙のトップ見出し”幼児に向精神薬 3割”
これだけ見ると、幼児の3割に精神病薬だして大丈夫か?と誰でも思います。
でもその内容はぜんぜん違います。
この記事の論調の根拠となっている”幼児に対する安全性は確立していない”
抗精神病薬のみならず、多くの薬剤の添付文書にはそう書かれています。
小児に対する安全性を確立するには、最終的には多数の子供への投与を含めたたいへんなリスクと費用を負った研究が必要です。問題があったら叩かれるだけ、数が限られて収益が見込まれないそんな仕事に乗り出す製薬会社がどこにあるでしょう。
安全性が確立していないは、危険であるとイコールでないのです。
結局、治るかもしれない病児が、薬が使えないために取り残されるだけです。
ほかにもニュースはたくさんあるのにどうしてこのニュースを一面トップに持ってくるのでしょう?
新聞の購読はもう止めたほうがいいようです。