ケーブルテレビのチャンネルで映画”英国王のスピーチ”を観ました。
兄が人妻と結婚したためにイギリス王位を継ぐ羽目になったけどどもり(差別用語で放送禁止ではないようです、よかった)の弟と、その治療に当たるなんちゃってドクター(実は無資格)を描いた作品です。
困ったことに日本語吹き替えなんできっと特徴的に表現されていたオーストラリアなまり(イギリスではながらく植民地なまりはバカにされるタネとされてきました)はさっぱりわからなかったのですが、患者と治療者の信頼関係を描いた感動的な作品でアカデミー賞では主演男優賞を獲りました。映画館で見ればよかったのに。
今の保険制度ではこのように患者さんと信頼関係を築くために必要な時間はとても取ることはできず、うらやましく思いました。
リウマチ学会専門医の中ではかなりまったりしている当クリニックでも多くの患者さんを診る必要から1時間以上お待ちいただくことは普通です。一時間に6人程度予約を入れるのが一般的なようですので一人の患者さんあたり8分程度、患者さんに触診する時間もなく追われているのが日本の現状です。安定した患者さんでは通院は月一度程度なんで1~2時間かかってもご理解いただきたいと思います。関節の破壊や変形を防ぐためなんですから。