広島市医師会だよりに掲載された症例から。
右上肢脱力感で発症し、多発性脳梗塞の診断で入院された。入院後も症状は進行し、脳梗塞の原因を突き止める努力をいろいろされたものの1週間後に亡くなられています。病理解剖でようやくわかった診断は、血管内悪性リンパ腫でした。全身臓器組織の血管内にリンパ腫細胞が増殖する疾患で生前での診断は困難なことが多いそうです。院長も聞いたことのない病名です。患者さんは60歳代、まだ高齢と言うほどの年齢でもありませんが、治らない病気になってしまう可能性も考えなければいけないことを感じました。