2011年5月29日日曜日

インチキ整骨院の実態

〈毎日jpから〉
約20年間で計数億円に上る不正請求が明らかになった大阪府内の柔道整復師(柔整師)の男性(65)は、毎日新聞の取材に動機の一端を打ち明けた。また、関係者が語る巧妙な不正の手口と派手な暮らしぶり。5000人分の名字を押印できる道具に、架空の負傷原因を入力したコンピューター……。地元で人気の整骨院の実態が浮かび上がる。【藤田剛、古関俊樹】
 不正請求を「ゲーム」に例える男性柔整師。整骨院には印鑑の先だけを取り換え、5000人分の名字を押印できる道具があった。水増し請求する際、患者が承諾したように書面を偽造するためだ。何度も印鑑を付け替えるため、女性は「爪が(印肉で)紅ショウガのようになった」という。架空の負傷原因をコンピューターで入力する際は「244番」と入力すると自動的に「旅行先のホテルの階段で転倒」と出る仕組みだった。
 ある男性患者(54)は09年4月、従業員から現金約6万円入りの封筒を受領。交通事故の療養費を水増し請求した際に受け取った金だったが「還付金とだけ説明され、意味は分からなかった。サービスがいいので10年以上利用している」という。
 午前の診療が終わると、従業員を連れて昼食に行くのが男性柔整師の日課だった。フカヒレや伊勢エビなど、1人6000円以上する高級中華のフルコース。院長として雇用した柔整師にもゴールドカードを持たせ「これでみんなに食べさせなさい」と数十万円を渡した。男性柔整師自らもマンション3室を持っていた時もあり、車は米国製の高級車を所有。知人女性に車や時計を買ってあげたと、周囲に自慢もしていた。

このようなデタラメな詐欺が成り立つのは、医療施設とは違う整骨院独自の制度があるのです。
どうしてこんな領収書も出さないインチキが成り立つのか。
それは厚生労働省が病院には厳しく査定する一方、整骨院にはざるのような請求方法を認めているからなのです。