リウマチ治療に携わる多くの医師が待ち望んでいたメトトレキサート(リウマトレックス)錠の使用量がやっと週16mgまで引き上げられました。欧米では20~30mgまで使うのが普通ですが、なぜか日本では週8mgまでしか認められず、その量ではリウマチに対する効果が認められない患者さんも多いのです。
関節リウマチに対してもっとも有効な経口薬で、ゴールドスタンダードといわれるこの薬を私のクリニックでも約7割強の患者さんに使っています。関節リウマチで関節が破壊され痛みと変形を生じてくるのを防ぐ力のあるこの薬は、量を増やしたほうがよく効くのです。いっぽう副作用は血液検査などで注意していけば重症化することはまれです。熱心に関節リウマチ治療を行ってきた専門医ではこれまでもやむをえず週8mg以上使ってきました。数年まえから用量変更は期待されてきましたが、ようやく認められたのは喜ばしいことです。